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イベニティ(Evenity)

 骨粗鬆症治療の新しい選択肢「イベニティ(Evenity)」の効果や特徴


近年、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の治療は大きく進歩しています。その中でも注目を集めているのが、「イベニティ(一般名:ロモソズマブ)」という新しいタイプの注射薬です。

今回は、イベニティの特徴や治療方法、メリット・注意点について紹介します。


イベニティとは?

イベニティ(Evenity)は、骨を「つくる力」を高めながら「壊す働き」を抑えるという、これまでにない2つの作用を持つ骨粗鬆症治療薬です。

従来の薬(ビスホスホネート系など)は主に「骨の破壊を抑える」作用でしたが、イベニティは骨形成を促進する新しい仕組みで、骨密度を大きく改善させることができます。


イベニティの作用機序(働き方)

イベニティの有効成分「ロモソズマブ」は、**スクレロスチン(sclerostin)**というたんぱく質を抑える抗体薬です。


スクレロスチンは、骨を作る細胞(骨芽細胞)の働きを邪魔する物質


イベニティがこれをブロックすることで、骨形成が活発に


さらに、骨を壊す細胞(破骨細胞)の働きも抑える


このように、骨を増やしながら壊れにくくするというダブル効果が期待できます。


治療の方法

イベニティは、月に1回の注射で治療を行います。

1回の治療で、2本の皮下注射(両腕やお腹など)を行います。


治療期間:最大12か月(1年間)


投与終了後は、骨密度を維持するために他の薬(骨吸収抑制薬など)へ切り替えることが一般的です。


イベニティの効果

臨床試験では、次のような効果が確認されています。


腰椎・大腿骨の骨密度が大きく上昇


骨折のリスクを大幅に減少


特に新規の椎体骨折(背骨の骨折)を約7割減らす効果が報告


骨密度の改善スピードが速いことも特徴で、治療開始から数か月で効果が現れるケースもあります。


副作用と注意点

イベニティは効果が高い一方で、注意が必要な点もあります。


主な副作用

注射部位の痛みや発赤


関節痛、筋肉痛


血中カルシウム濃度の低下(低カルシウム血症)


注意が必要な方

心筋梗塞や脳卒中の既往がある方

→ 心血管系イベントのリスクが指摘されているため、主治医と相談が必要です。


カルシウム・ビタミンD不足のある方

→ 補助的にサプリメントを摂ることが推奨されます。


イベニティはどんな人に向いている?

イベニティは次のような方に特に有効とされています。


骨折を起こしたことがある、または骨折リスクが高い方


他の薬で十分な効果が得られなかった方


早く骨密度を改善したい方


初回治療として選択されることもありますが、多くの場合は重度の骨粗鬆症や骨折リスクの高い方に使われます。


治療を続けるために大切なこと

イベニティ治療中も、次のような日常生活の工夫が重要です。


バランスの良い食事(カルシウム・ビタミンDを意識)


適度な運動(ウォーキングや筋トレ)


禁煙・節酒


薬と生活習慣の両面から骨を守ることが、骨折予防のカギとなります。


まとめ

イベニティは、骨形成促進と骨吸収抑制の両方の作用を持つ新しいタイプの骨粗鬆症治療薬です。

従来薬で効果が不十分だった方や、骨折リスクの高い方にとって、有力な選択肢となり得ます。


ただし、心血管リスクなどの注意点もあるため、主治医としっかり相談しながら治療方針を決めることが大切です。


☝ ポイントまとめ


月1回注射、最長1年間の治療


骨をつくり、壊すのを抑える「ダブル作用」


骨密度の改善が早い


投与後は他の薬への切り替えが必要






イベニティ開始

 テリパラチド2年半の治療を終え、

ビスホスホネート製剤の治療を開始しましたが、

体の痛みや風邪症状、発熱などの副作用が現れ服用を中止していました。


その後、少し骨粗鬆症の治療に消極的な気持ちになっていましたが、

デスクワークでの腰痛などが復活したこともあり、治療を再開。

今回の治療はイベニティ。


新薬の不安と、痛いという前情報があり躊躇しましたが、

1か月に1回の注射で2回目を終えた現在、

副作用もなく、痛みも思ったほどではありませんでした。


治療を開始してからはまだ骨密度をはかっていませんが、

腰痛が少し治まったので、効いている気がします。